vol.1 2003年9月19日(金) アテネ・フランセ文化センター

Remains
ポルトガル 2002年 ヴィデオ カラー 12分
監督/脚本/撮影/編集 サンドロ・アギラール
使用曲;スコット・ウォーカー「行かないで」
『ヴァンダの部屋』のペドロ・コスタにも注目された、1974年生まれのポルトガルの映像作家サンドロ・アギラールの最新ヴィデオ作品。

Sepio
オランダ 1996年 16ミリ カラー 31分
監督/脚本 フランス・ファン・デ・スターク
撮影 ヤン・ウィヒ
脚本/編集/録音 ナルシェン・バキール
出演 カリーナ・エルメルス

ある夏、ひとりの女優がすべてに愛の気配を感じつつ日常を過ごす。

フランス・ファン・デ・スタークは1943年生まれ。1973年に短編『バルフ・デ・スピノザの作業1632-1677』で注目された。以後自主製作で映画を撮り続ける。その作品はジャン=マリー・ストローブやヨハン・ファン・デル・コイケンらに絶賛され、特にストローブは彼を「ヨーロッパ最大の作家のひとり」とまで述べている。プロデューサーとしても活動し、後のオランダの映像作家たちに大きな影響を与えた。2001年5月28日死去。

逃走 Flucht
  ドイツ 2000年 ヴィデオ カラー 87分
監督 ペーター・ネストラー
撮影 ライナー・コマース

  1935年以来ドイツを去り占領下のフランス各地でナチスとフランス警察に追われて逃亡生活を送ったユダヤ人画家レオポルド・マイヤー。彼の息子で画家のダニエルが父の足跡を辿り、自然の美しい北フランスを旅する。やがて彼は当時父を助けたり密告した人々と出会う。

ぺーター・ネストラーは1937年生まれで1962年の短編『運河』以来現在まで60本以上のドキュメンタリー映画を製作している。ジャン=マリー・ストローブは彼を「戦後ドイツ最大の映画作家」と讃えたが、ドイツでは映画製作を続けられなくなり1965年妻とともにスウェーデンに移住。以後スウェーデン国営テレビのために製作を続ける。2001年にはウィーン映画祭で回顧上映がおこなわれた。最新作はソビボール収容所脱走者を裏切った友人たちの行動を分析する『善き隣人の転向』(2002年)。

資料

チラシ資料

協力;アテネ・フランセ文化センター、Strandfilm(フランクフルト)、Filmmuseum(アムステルダム) 、Agencia da Curta Metragem(ヴィラ・ド・コンデ)、ウィーン国際映画祭 www.viennale.at

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